ハマー県の森林火災の消火活動にイランの航空機が参加する一方、農業省は火災の原因を公表(2020年9月9日)

ハマー県では、SANA(9月9日付)によると、スカイラビーヤ郡(ガーブ地方)とミスヤーフ郡で続く森林火災に、イラン軍の航空機1機が、シリア軍航空機・ヘリコプターとともに消火活動に参加した。

これにより、アイン・シャムス村の山岳地帯の火災はほぼ鎮火した。

一方、ミスヤーフ郡に隣接するタルトゥース県のアイン・カディーブ村に拡大した森林火災も、地元の消防隊、シリア軍、治安部隊の消火活動により鎮火した。

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農業省は、フェイスブックの公式アカウント「シリア農業広報」(https://www.facebook.com/agriculturalSyria/)を通じて、ハマー県スカイラビーヤ郡(カーブ地方)、ミスヤーフ郡、ラタキア県スルンファ町一帯で多発している森林火災に関して、調査委員会による初期調査の結果を発表した。

それによると、アイン・クルーム村の植林地で発生した最初の火災は、放火によるもので、容疑者3人を逮捕し、火災発生現場に木材を運搬した車輌5台を押収し、捜査が行われている。

また、このほか7人に対しても事情聴取が行われている。

スルンファ町の保護林で出火し、ハマー県北西部のジューリーン村、フライカ村、アイン・スライムー村、ヌブル・ハティーブ村、アイン・バドリーヤ村、シャトハ村一帯に拡大した第2の火災は、火の不始末が原因で、1人を逮捕したという。

ミスヤーフ郡のシャイフ・ザイトゥーン山で出火し、ビーラト・ジュルド村、マジュウィー村、マシュラア村に拡大した第3の火災も、火の不始末が原因で、1人を逮捕した。

ハズール村、アイン・ハラーキーム町での火災については、調査中だという。

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SANA(9月9日付)によると、一連の火災により、ビーラト・ジュルド村一帯で2,000ドゥーナム、フライカ村一帯で2,000ドゥーナム、アイン・ハラーキーム町一帯で3,000ドゥーナムの植林地が消失した。

AFP, September 9, 2020、ANHA, September 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2020、Reuters, September 9, 2020、SANA, September 9, 2020、SOHR, September 9, 2020などをもとに作成。

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