トルコ軍がイドリブ県のM4高速道路で単独パトロールを実施(2020年10月1日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから208日目を迎えた。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアーフィス村とその一帯、ザーウィヤ山地方のスフーフン村、カフル・ウワイド村、カンスフラ村、ファッティーラ村、バルユーン村、バーラ村、マウザラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対し、「決戦」作戦司令室は、シリア政府支配下のサラーキブ市とその周辺を砲撃した。

一方、トルコ軍部隊は、アレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路で単独でのパトロールを実施した。

パトロールが行われたのはナイラブ村からラタキア県のアイン・フール村を結ぶ区間。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.