エジプト、ギリシャ、キプロス首脳はトルコの介入政策を非難、シリアの主権と国土統一の維持、違法な外国の駐留の撤退を求める(2020年10月21日)

エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領、ギリシャのキリアコス・ミツォタキス首相、キプロスのニコス・アナスタシアディス大統領が、キプロスの首都ニコシアで首脳会談を行い、リビア、アルメニア、アゼルバイジャンなどに対するトルコの介入政策を非難、シリアについては主権と国土統一の維持の必要を強調し、違法な外国の駐留に異議を唱えた。

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会談後の共同記者会見で、アナスタシアディス大統領は、トルコが多くの違法行為によって、地域の情勢を混乱させ、緊張を高め、安定を揺るがしているとしたうえで、トルコによるシリアへの侵略と介入、リビアへの傭兵派遣、ナゴルノ・カラバフへの介入、黒海・エーゲ海での了解侵犯を非難、その停止を求めた。

スィースィー大統領は、トルコによる紛争地域への傭兵の派遣、移民・難民問題を通じた欧州への圧力を非難するとともに、シリアについては、外国の違法な駐留を拒否し、テロ支援を行う諸外国に対して、国連安保理決議第2554号などの原則に立ち返るよう求めた。

ミツォタキス首相は、トルコの拡張主義的な政策が地域に脅威を与えていると批判、リビア情勢について外国の介入を排除した問題解決を主唱した。

AFP, October 21, 2020、ANHA, October 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2020、Reuters, October 21, 2020、SANA, October 21, 2020、SOHR, October 21, 2020などをもとに作成。

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