シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方を激しく砲撃、1人死亡(2020年11月23日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから263日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、ダイル・サンバル村、カンスフラ村、フライフィル村、ファッティーラ村に110発以上の砲弾を打ち込み、バーラ村では住民1人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県17件、ラタキア県4件、アレッポ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は24件。

一方、トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, November 23, 2020、ANHA, November 23, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 23, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 23, 2020、Reuters, November 23, 2020、SANA, November 23, 2020、SOHR, November 23, 2020などをもとに作成。

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