ハマー県では「決戦」作戦司令室の砲撃で1人が死亡(2020年12月31日)

ハマー県では、SANA(12月31日付)によると、「テロ組織」が撃った迫撃砲弾がバラカ村に着弾し、住民1人が死亡した。

シリア人権監視団によると、死亡したのはシリア軍兵士。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のザクーム村、クライディーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方各所を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるタスィール町で第4師団の士官(中佐)1人と兵士4人がオートバイに乗った武装集団の襲撃を受けて死亡した(シリア人権監視団によると、重態だった兵士1人が1月5日に死亡した)。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を23件(イドリブ県11件、ラタキア県8件、アレッポ県0件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は17件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, December 31, 2020、ANHA, December 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 31, 2020、Reuters, December 31, 2020、SANA, December 31, 2020、SOHR, December 31, 2020、January 5, 2021などをもとに作成。

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