ハサカ県のハサカ市、カーミシュリー市、アレッポ県タッル・リフアト市、アレッポ市シャイフ・マクスード地区、アシュラフィーヤ地区へのシリア軍とシリア民主軍の封鎖合戦がロシアの仲介で解消か?(2021年1月20日)

ハサカ県では、シリア人権監視団が複数筋の情報をもとに発表したところによると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市とカーミシュリー市のそれぞれの市内にあるシリア政府支配地域(いわゆる治安厳戒地区)に対する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の封鎖を解除するための会合が、ロシアの仲介のもとシリア軍と内務治安部隊(アサーイシュ)の間で行われたが、アサーイシュ側は包囲解除に同意せず、決裂した。

会合ではまた、アサーイシュ側が、アレッポ県タッル・リフアト市一帯(いわゆるシャフバー地区)、アレッポ市アシュラフィーヤ地区、シャイフ・マクスード地区に対するシリア軍の包囲解除を要求したが、シリア軍もこれを拒否した。

一方、ハサカ市のハヤート病院前では、アサーイシュのメンバーどうしが口論となり、撃ち合いに発展、シリア軍とシリア民主軍の戦闘と勘違いした住民が一時避難する騒ぎが発生した。

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これに対して、ジスル・プレス(1月20日付)は、ロシアの仲介でシリア軍とシリア民主軍が互いの封鎖を解除することを合意したと伝えた。

同サイトによると、合意は、以下の項目を骨子とする。

①シリア民主軍はハサカ市、カーミシュリー市内でシリア政府の支配が維持されている支配地治安厳戒地区への封鎖を解除する。
②シリア軍は、北・東シリア自治局の勢力下にあるタッル・リフアト市、アレッポ市シャイフ・マクスード地区、アシュラフィーヤ地区への封鎖を解除する。
③シリア民主軍は、トルコの占領下にあるハサカ県ラアス・アイン市への電力供給を1日10時間再開する。
④トルコは、ハサカ県アルーク村の揚水所を再稼働させ、ハサカ市への水道水供給を再開させる。

AFP, January 20, 2021、ANHA, January 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2021、Jesr Press, January 20, 2021、Reuters, January 20, 2021、SANA, January 20, 2021、SOHR, January 20, 2021などをもとに作成。

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