イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してからちょうど1年が経過した。
同地では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッラトミスリーン市一帯を爆撃した。
「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。
シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるアルバイーン山近くのバザーブール村、アイン・ラールーズ村、ザーウィヤ山地方のカンスフラ村を砲撃し、バザーブール村で子供1を含む3人が死亡、女性1人を含む3人が負傷した。
他方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約25輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のザーウィヤ町、タッル・ワースィト村、マシーク、を砲撃した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県13件、ラタキア県2件、アレッポ県2件、ハマー県6件)確認したと発表した。
シリア政府によると、停戦違反は23件。
一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
AFP, March 5, 2021、ANHA, March 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 5, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 5, 2021、Reuters, March 5, 2021、SANA, March 5, 2021、SOHR, March 5, 2021などをもとに作成。
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