新興のアル=カーイダ系組織アンサール・タウヒードがイドリブ県のシリア軍拠点への砲撃で大型ロケット弾「ズィルザール」を初めて使用(2021年6月6日)

トルコのイスタンブールを拠点とする反体制系サイトのシリア・テレビ(6月6日付)は、新興のアル=カーイダ系組織の一つであるアンサール・タウヒードがイドリブ県ハッザーリーン村のシリア軍拠点に対する攻撃で、自作の大型ロケット弾「ズィルザール」を初めて使用したと伝えた。

「ズィルザール」は重量1.5トンで、同じく自作のロケット弾で2016年から実践投入されていた「ハミーム」、そして2019年末からハマー県での戦闘に投入されていた「ブルカーン」の改良型。

アンサール・タウヒードは、2018年3月初めに、アブー・ズィヤーブ・サルミーンを名乗る人物がジュンド・アクサー機構の離反者とともに結成した組織。

同じく新興のアル=カーイダ系組織であるフッラース・ディーン機構と共闘関係にあり、「信者を煽れ」作戦司令室に参加していた。

AFP, June 12, 2021、ANHA, June 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 12, 2021、Reuters, June 12, 2021、SANA, June 12, 2021、SOHR, June 12, 2021、Syria TV, June 6, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.