トルコの首都アンカラでトルコ人青年らがシリア人を襲撃し、子供を含む多数が負傷:シリアのメディアは「エルドアンの傭兵が襲撃を受けた」と伝える(2021年8月12日)

トルコの首都アンカラのアルティンダー地区など各所で、トルコ人青年ら数百人がシリアからの移民・難民の商店や車などを襲撃し、子供を含む多数が負傷した。

襲撃はシリア難民がトルコ人を刺殺したことを受けたもの。

ツイッターなどのSNS上では、襲撃現場を撮影したビデオや画像が多数アップされた。

 

 

事態を受けて、トルコの警察・治安部隊が現場に派遣され、『ヒュッリイイェト』(8月12日付)などによると、襲撃に参加したトルコ人76人を拘束した。

うち36人は、窃盗、麻薬所持、密輸などの前科があるという。

一方、シリアのイフバーリーヤ・チャンネル(8月12日付)は、襲撃のきっかけとなったシリア人難民によるトルコ人殺害事件について、「傭兵1人の手によってトルコ人青年が殺害されたことへの報復として、トルコ人青年数百人が、シリア国籍を持つエルドアンの傭兵の家族らを襲撃し、彼らの商店や住居、車を焼き討ちにした」と伝えた。

AFP, August 12, 2021、ANHA, August 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2021、Hurryiet, August 12, 2021、Reuters, August 12, 2021、SANA, August 12, 2021、SOHR, August 12, 2021などをもとに作成。

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