ロシア軍所属と思われる戦闘機がトルコ占領下の「オリーブの枝」を初めて爆撃(2021年8月31日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍所属と思われる戦闘機複数機が、トルコが占領下するいわゆる「オリーブの枝」地域のジンディールス村近郊のイスカーン(イースカー)村、ジャルマ村にあるシリア国民軍所属のシャーム軍団のキャンプを爆撃し、5人が負傷した。

ロシア軍がトルコ占領下の「オリーブの枝」地域を爆撃するのは初めて。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月31日付)が複数の地元筋から得た情報によると、爆撃は5回にわたって行われた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のスフーフン村一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍憲兵隊は、トルコ領内に不法入国しようとしたシリア人国内避難民(IDPs)5人に発砲、1人を射殺し、4人を負傷させた。

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クナイトラ県では、SANA(8月31日付)によると、ジャバーター・ハシャブ村近郊の道路に仕掛けられていた爆弾が、車の通過に合わせて爆発し、乗っていた住民2人が死亡した。

AFP, August 31, 2021、ANHA, August 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2021、Reuters, August 31, 2021、SANA, August 31, 2021、SOHR, August 31, 2021などをもとに作成。

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