ジョー・バイデン米大統領は米議会下院議長に宛てた書簡のなかで、2019年10月のトルコによるシリア北部への侵攻(「平和の泉」作戦)に際して、トルコに制裁を科するとして同年10月14日にドナルド・トランプ前大統領が施行した大統領令第13894号の有効期限を1年延長する旨伝え、これを延長した。
バイデン大統領は書簡のなかで以下の通り述べている。
シリア国内、および同国にかかる情勢、とりわけシリア北東部に軍事攻撃を行おうとするトルコ政府の動きは、ダーイシュ(イスラーム国)を打ち負かすための活動を弱体化させ、民間人を危険にさらし、地域の平和、安全、安定を奪う脅威、さらには米国の国家安全保障と外交政策への尋常ならぬ脅威をもたらし続けている。ゆえに、私は、シリア国内、および同国にかかる情勢に関して、大統領令第13894号で宣言された国家緊急事態を継続する必要があると判断した。
AFP, October 8, 2021、ANHA, October 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 8, 2021、Reuters, October 8, 2021、SANA, October 8, 2021、SOHR, October 8, 2021などをもとに作成。
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