「決戦」作戦司令室がイドリブ県ミラージャ村一帯でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害(2021年12月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がミラージャ村一帯でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室はまた、ハザーリーン村にあるシリア軍、親政権民兵の拠点を攻撃した。

これに対してシリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、バイニーン村、フライフィル村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のサルマーニーヤ村一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、フラーク市と西ムライハ村を結ぶ街道で、シリア軍第52旅団の将兵が乗ったオートバイが正体不明の武装集団の襲撃を受け、士官1人が死亡、兵士1人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(イドリブ県4件、ラタキア県3件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, December 5, 2021、ANHA, December 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 5, 2021、Reuters, December 5, 2021、SANA, December 5, 2021、SOHR, December 5, 2021などをもとに作成。

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