外務在外居住者省は米英仏独伊の声明に反論、「西側諸国のウクライナ介入はシリアでの野蛮な政策と同じ」と非難(2022年3月16日)

外務在外居住者省は、米英仏イタリア、ドイツが3月15日に「シリア革命」(3月11日)11周年に合わせて共同声明を出したことを受けて声明を発表し、シリアに敵対する国々は、自らのテロ計略において大敗を喫し、シリアにいかなる条件も指図も行えなくなっているが、こうした姿勢がテロや違法な一方的制裁措置によるシリア人の苦しみの主因だと非難した。

声明の概要は以下の通り。

米国と西側諸国によって支援されたシリアに対するテロ攻撃から11年が経った。この攻撃は、シリアの文明、経済、社会の復興を阻害し、その成果とインフラを破壊することが狙いだった…。

シリア軍がこれを敗北させた後も…、シリアに対して陰謀を企てている国々は、現実と乖離した陰謀の幻想に囚われて、声明を出し、シリア人に対する偽善者が偽善に涙を流している。この偽善こそが、テロ、違法な一方的制裁措置によるシリア人の苦しみの主因だ。

シリア人の血を流し、その成果を破壊し、シリア人の財産を奪い、領土の一体性に抵触する分離主義民兵を支援し続ける者は、政治的、道義的、そして刑事的責任を負うことになる。

シリアに敵対する国々は、自らのテロ計略において大敗を喫し、シリアにいかなる条件も指図も行えなくなっている

米国と西側諸国のウクライナへの介入は、自らの狭量な国益と世界に対する覇権を追及して過去数日にわたって起きていることの責任がこれらの国にあることを示している。それはこれらの国が数年にわたって、シリアでテロを支援し、行ってきた野蛮な政策とまさに同じものである。そのことは、シリアが経験した破壊、安定回復の妨害に対する責任がこれらの国にあることを示している。

AFP, March 16, 2022、ANHA, March 16, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 16, 2022、Reuters, March 16, 2022、SANA, March 16, 2022、SOHR, March 16, 2022などをもとに作成。

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