トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊の民家1棟を自爆型ドローンで攻撃、トルコ占領下のマーリア市が砲撃を受け、住民6人負傷(2022年4月26日)

アレッポ県では、ANHA(4月26日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊の民家1棟を自爆型無人航空機(ドローン)で攻撃した。

これを受け、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるマーリア市が砲撃を受け、住民6人が重軽症を負った。

砲撃は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治地域から発射された。

これに対して、トルコ軍はシリア国民軍とともに同市近郊のシャイフ・イーサー村、アルカミーヤ村、マーリキーヤ村、イルシャーディーヤ村などを砲撃した。

このほか、シリア人権監視団によると、前日にマーリア市近郊のトゥワイス村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の狙撃を受け重体となっていたシリア国民軍所属のワッカース旅団の戦闘員1人が死亡した。

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ラッカ県では、ANHA(4月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のディブス村、マアラク村、ジャディーダ村、アイン・イーサー・キャンプ、サイダー村、M4高速道路沿線を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるスルーク町一帯で、シリア国民軍に所属する東部軍のメンバーどうしが撃ち合いとなった。

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ハサカ県では、ANHA(4月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル村近郊のウンム・カイフ村を砲撃した。

SANA(4月26日付)によると、この砲撃でタッル・タムル変電所に電力を供給する第66送電線が遮断され、変電所の稼動が停止した。

また、シリア人権監視団によると、ウンム・カイフ村に対するトルコ軍の砲撃で、シリア軍兵士1人が負傷した。

AFP, April 26, 2022、ANHA, April 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2022、Reuters, April 26, 2022、SANA, April 26, 2022、SOHR, April 26, 2022などをもとに作成。

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