トルコ軍とシリア国民軍がハサカ県、アレッポ県を砲撃するなか、シリア・ロシア軍はシリア民主軍の護衛を受け国境地帯に兵站物資を搬送(2022年12月19日)

ハサカ県では、ANHA(12月19日付)、SANA(12月19日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のタウィーラ村、タッル・タウィール村の民家に対して砲撃を行った。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍とシリア軍の装甲車が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌の護衛を受けて、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアームーダー市からダルバースィーヤ市、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町にいたる国境地帯に配置されているシリア軍拠点に兵站物資を配送、また駐留部隊の交代を行った。

ロシア軍とシリア軍がシリア民主軍の護衛を伴って兵站物資を輸送するのは4度目だという。

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アレッポ県では、ANHA(12月19日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市近郊のムフスィンリー村、ジャッラード村、アイン・アラブ(コバネ)市近郊のジャールカリー村一帯を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域とシリア政府の支配地の境界に位置するターディフ市でシリア軍、国防隊とシリア国民軍が激しく交戦、砲撃を行った。

AFP, December 19, 2022、ANHA, December 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 19, 2022、Reuters, December 19, 2022、SANA, December 19, 2022、SOHR, December 19, 2022などをもとに作成。

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