ヒズブッラーはフアード・シュクル氏殺害への報復としてイスラエル北部を340発のカチューシャ砲と多数の攻撃型無人航空機で攻撃したと発表:ナスルッラー書記長は報復継続の可能性を示唆(2024年8月25日)

レバノン・イスラーム抵抗はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)で、825日の戦果について以下の通り発表した。

(時刻明示せず)フアード・シュクル氏に対するイスラエル軍の暗殺攻撃へのアルバイーンの報復の第1段階として、メロン基地、ナファ・ゼイフ(Nafah Zeif)砲台、ジャアトゥーン村、ザウラ入植地、平原基地、カイラア村、ヨアブ兵舎、ナファフ兵舎、ラモト・ナフタリ入植地、ヤルデン基地、アイン・ゼイティム村を340発のカチューシャ砲で攻撃。

(時刻明示せず)アルバイーンの報復の第2段階として、多数の攻撃型無人航空機で、エイン・シェーメル(キブツ)基地(ミサイル防衛基地)、グリロット基地(国防軍情報局(アマン)の諜報軍事基地)を攻撃。

午後300分、マナラ入植地にある技術システムを自爆型無人航空機1機で攻撃し、これを破壊。

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レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はテレビ演説を行い、首都ベイルート郊外のダーヒヤ地区に対するイスラエルの攻撃によるフアード・シュクル氏への暗殺攻撃に対する報復を計画に沿って実施したとしたうえで、今回の報復攻撃によって標的としたイスラエル軍の基地2ヵ所(首都テル・アビブに近いグリロット基地とエイン・シェーメルの被害状況についてのイスラエル側の発表を注視し、それが満足のいかないものであれば、別の機会に報復を貫徹する、と述べた。
マナール・チャンネル(85日付)が伝えた。

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イスラエル軍はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて、レバノンのヒズブッラーとの戦況について主に以下のような発表を行った。
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午前447分、レバノン領内にロケット弾を発射しようとしていたヒズブッラーのテロ組織を確認、これを攻撃。イスラエル空軍のジェットセットラジオ複数機は現在、イスラエルの市民を脅威に晒したヒズブッラーのテロ組織を攻撃中。

午前827分、約100期のイスラエル空軍のジェット戦闘機がイスラエル北部および中部に対して攻撃を行ったヒズブッラーのロケット弾発射装置数千基を破壊。

午前1111分、イスラエル空軍はこの1時間で、レバノン南部の複数地域にあるヒズブッラーのロケット弾発射装置複数基を攻撃、ヒヤーム村地域で活動するテロ細胞を攻撃。

午後1032分、ダニエル・ハガリ報道官は、ヒズブッラーのイスラエル北部に約230発のロケット弾、20機以上の無人航空機で攻撃を試み、そのほとんどがイスラエル領内に到達する前、あるいはイスラエル領内の空地に着弾、あるいは空軍および海軍の撃破されたと発表。

AFP, August 25, 2024ANHA, August 25, 2024‘Inab Baladi, August 25, 2024、Qanat al-Manar August 25, 2024Reuters, August 25, 2024SANA, August 25, 2024SOHR, August 25, 2024などをもとに作成。

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