ヒズブッラーが主導するレバノン・イスラーム抵抗はイスラエルとの戦闘開始から1年が経ったのに合わせてこれまでの戦果を発表:3194回の作戦を実施、3,055の標的を破壊、30万人以上のイスラエル住民を避難に追い込む(2024年10月8日)

レバノン・イスラーム抵抗は、パレスチナのハマースによる「アクサー大洪水」作戦開始とそれに伴うイスラエル軍のガザ地区などへの攻撃に呼応するかたちで、イスラエルへの攻撃を開始してから10月8日で1年が経ったのに合わせて、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)で、これまでの戦果を記したインフォグラフィックを公開した。

 

それによると、レバノン・イスラーム抵抗はこの1年間で3194回の作戦を実施し、4234の標的を狙って、ロケット弾、地対地ミサイル、対空ミサイルなど3362発を使用、車輛、指揮所、塹壕、技術設備、偵察部隊、軍事工場、砲台、アイアン・ドーム防空システムのミサイル発射台、スパイ設備、無人航空機など3,055の標的を破壊、ブルーラインから30キロ以内の入植地など100ヵ所から30万人以上のイスラエル住民を避難に追い込んだほか、イスラエルの奥地150キロの地点まで攻撃を加え、2000人以上を殺傷したという。

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ヒズブッラーのナイーム・カースィム副書記長がテレビ演説を行い、イスラエル全土に対してロケット弾による攻撃を行う準備を行っていると述べた。

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レバノン・イスラーム抵抗はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)で、10月8日の戦果について以下の通り発表した。

午前0時05分、レバノンの都市、村、民間人に対する攻撃への報復として、シュロミ町に集結するイスラエル軍をロケット弾で攻撃。

午前0時05分、同じく報復として、ハーニーター入植地に集結するイスラエル軍をロケット弾で攻撃。

午前0時45分、同じく報復として、マルジュ陣地一帯に集結するイスラエル軍をロケット弾で攻撃。

午前2時00分、同じく報復として、ラッブーナ村一帯に侵入したイスラエル軍部隊を迫撃砲、ロケット弾で攻撃し、確実な損害を与え、これを撤退させる。

午前5時00分、同じく報復として、ディション入植地にある砲台をロケット弾で攻撃。

午前5時00分、同じく報復として、ダルトン入植地にある砲台をロケット弾で攻撃。

午前5時00分、同じく報復として、イールオン(キブツ)に集結するイスラエル軍をロケット弾で攻撃。

午前9時30分、同じく報復として、バグダーディー陣地に集結するイスラエル軍部隊を自爆型無人航空機複数機で攻撃し、複数の標的に正確に損害を与える。

午後12時30分、同じく報復として、ハイファー市、クレイヨット市を大型ロケット弾で攻撃。

午後4時00分、同じく報復として、メトゥラ町に集結するイスラエル軍をロケット弾で攻撃。

午後4時45分、同じく報復として、メトゥラ町に集結するイスラエル軍をロケット弾で攻撃。

午後5時30分、同じく報復として、ヤアラ入植地に集結するイスラエル軍を無人航空機複数機で攻撃。

午後6時30分、同じく報復として、マールーン・ラアス村一帯に侵攻・集結するイスラエル軍部隊をロケット弾で攻撃。

午後6時45分、同じく報復として、マナラ入植地の果樹園に集結するイスラエル軍をロケット弾で攻撃。

午後9時35分、同じく報復として、アヴィヴィム入植地に集結するイスラエル軍をロケット弾で攻撃。

午後9時35分、同じく報復として、イフタ入植地に集結するイスラエル軍をロケット弾で攻撃。

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イスラエル軍はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて、レバノンのヒズブッラーとの戦況について以下のような発表を行った。

午前0時2分、7日の午後11時時点で、ヒズブッラーは約190発の飛翔体をイスラエル領内に向けて発射。

午前5時57分、レバノン南部での戦闘で第3旅団所属の第7012師団の兵士1人が重傷を追う。

午前7時33分、ヒズブッラーの司令官スハイル・フサイン・フサイニー殲滅にかかる声明を発表。

午前9時23分、第146師団がレバノンレバノンでの限定的、局地的、標的を絞った作戦に参加。

午後12時5分、午前11時9分と11分に下ガリラヤ地方で警報が発令され、約25発の飛翔体がレバノンから飛来、一部を迎撃、同地に複数発が落下したのが確認される。

午後12時43分、12時11分と15分に上ガリラヤ地方、中部ガリラヤ地方、ハイファー港で警報が発令され、約85発の飛翔体がレバノンから飛来、迎撃が行われる。イスラエル軍は先ほど、ベイルート郊外のダーヒヤにあるヒズブッラーのテロ標的への攻撃を実施。

午後12時54分、12時11分と15分にハイファー港、上ガリラヤ、中部ガリラヤ地方で警報が発令され、イスラエル空軍が多連装ミサイルでほとんどの飛翔体を迎撃、複数発が同地に落下したことが確認される。

午後1時9分、12時43分と46分にハイファー港と上ガリラヤ地方で警報が発令され、約20発の飛翔体がレバノンから飛来、多数を撃破、複数発が同地に落下したことが確認される。

午後1時19分、ゴラニ旅団がマールーン・ラアス村にあるヒズブッラーの複合施設を制圧。

午後3時8分、午後3時までの時点で、ヒズブッラーは約135発の飛翔体をイスラエル領内に向けて発射。

午後3時24分、イスラエル空軍は先ほど、ハイファー市地域に飛翔体を発射したヒズブッラーの発射装置を攻撃。椅子られう空軍は夜間、そして過去数時間にわたって、ヒズブッラーの武器弾薬庫、ロケット弾発射装置、テロ・インフラ、監視ポストなどを攻撃。

午後4時38分、第98師団がレバノン南部を標的とした作戦で、数百人を殲滅、地下インフラを解体。

午後7時24分、マルワヒーン村方面からザルイット入植地近くのイスラエル領内約10メートルの地点に潜入するために建設されていたヒズブッラーの地下トンネルを解体。

午後9時9分、レバノン南部のヒズブッラーの地下司令室に対する前日の一連の爆撃で、ナースィル部隊、バドル部隊、アズィーズ部隊、ラドワーン部隊の幹部士官6人を含む少なくとも50人を殲滅。

午後11時00分、ヒズブッラーは10月8日に約180発の飛翔体をイスラエル領内に向けて発射。

AFP, October 8, 2024、ANHA, October 8, 2024、‘Inab Baladi, October 8, 2024、Qanat al-Manar October 8, 2024、Reuters, October 8, 2024、SANA, October 8, 2024、SOHR, October 8, 2024などをもとに作成。

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