フォックス・ニュース(11月19日付)は、シリア国籍の男性が、米国が供与人道支援金900万米ドルをアル=カーイダを含む複数のテロ組織に供与したとして起訴された。
コロンビア特別区地方検事局が発表した声明によると、起訴されたのはマフムード・ハフヤーン容疑者(53歳、別名アブー・アブドゥー・ヒムスィー、ガズィアンテップ市在住)。
ハフヤーン容疑者は、シリアの民間人向けに米国が提供した人道支援金900万ドル以上を武装勢力に流用したことなど12の容疑で起訴された。
資金が流用された組織のなかには、「シリアのアル=カーイダ」として知られる国際組織で、米国務省もFTOに指定しているシャーム解放機構も含まれている。
起訴状によると、ハフヤーン容疑者がNGO(組織名は明示せず)の代表に就任することで、米国の人道支援金に不正にアクセスしたという。
当局によると、ハフヤーン容疑者は、シリア国内の人道支援拠点で160人のNGO職員を統括していた。
地方検事局によると、このNGOは、メリーランド州を拠点とし、トルコやヨルダンで活動、米国が資金提供した物資をシリアに輸送する業務にあたり、2015年1月から2018年11月にかけて122万ドルの資金を受け取っていた。
これらの資金は食料や医療物資に充てられるはずだったが、ハフヤーン容疑者は2人の共謀者とともに、食料パック数百万ドル部分をシャーム解放機構の司令官らに横流ししていた。
AFP, November 21, 2024、ANHA, November 21, 2024、‘Inab Baladi, November 21, 2024、Reuters, November 21, 2024、SANA, November 21, 2024、SOHR, November 21, 2024などをもとに作成。
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