アル・モニターは、イスラエルとシリアの間で、1974年の兵力引き離し合意を「再構築」し、戦略的地域においてイスラエル軍の代わりに、米軍を展開させることなどを骨子とする安全保障体制の見直しに関する交渉が進行中だと報じた。
同サイトによると、この交渉は全面的な和平条約や国交正常化を目指すものではなく、最低限の安全保障合意を盛り込んだ「准正常化」に向けた合意を模索するもの。
背景には、イスラエルが占領を続けるゴラン高原全域に関する全面的な和解が困難であるという現実がある。
イスラエルなどの外交筋によると、交渉ではイスラエル軍が段階的にシリア領から撤退、これに代わって一部地域に米軍とシリア軍を展開させる案が検討されている。
とりわけ、両国を隔てる緩衝地帯に関して、イスラエルは、米軍の大隊展開を提案、シリア軍の展開については非武装を条件に展開を認めるとの見解を示している。
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