スワイダー軍事評議会のターリク・シューフィー司令官は、ANHAのインタビューに応じ、スワイダー県の現地状況は依然として安全ではないとしたうえで、「攻撃側は停戦を守っておらず、戦線に接する村々で無辜の市民を標的とした複数の違反行為が、音声と映像で記録されている」と語った。
シューフィー司令官はまた、「これらの違反行為の責任は、政府軍に支援された部族勢力にある」と非難、「組織的なジェノサイドや宗派を背景とした民間人の逮捕・処刑」に関する報告書を、すでに複数の国際機関に提出したことを明らかにした。
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シリア人権監視団によると、2025年7月13日以降のスワイダー県での戦闘、処刑、イスラエル軍の爆撃などでの死者は、21日の段階で1,386人となった。
内訳は以下の通り。
・スワイダー県出身者:657人(うち民間人124人、子ども10人、女性24人)
・国防省・内務省治安部隊要員:469人(うちベドウィン部族出身40人、レバノン人戦闘員1人)
・イスラエル爆撃により死亡した兵士:15人(国防・内務省所属)
・イスラエル爆撃により死亡した民間人:3人(うち女性1人、身元不明2人)
・記者1人が戦闘中に死亡
・国防・内務省の要員による即決処刑犠牲者:238人(うち女性30人、子ども8人、高齢男性1人)
・ドゥルーズ派武装勢力によるベドウィン住民の即決処刑:3人(うち女性1人、子ども1人)
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SANAによると、ダルアー県は、スワイダー県内で拘束されていたベドウィン部族出身の家族248人を受け入れた。
受け入れられた人々の大半は女性と子ども。

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