シリア軍はシリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構などとの戦闘の末、ハマー県北部のサフル村、サフル丘、ジャイサート穀物サイロを制圧(2019年8月8日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア軍がシリア軍事革命諸勢力代表団(アスタナ会議に参加する反体制派の代表団)との停戦を破棄してから4日目、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから99日目を迎えた8月8日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は94回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」70発を投下、ロシア軍も34回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は620発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より14人(民間人4人、シリア軍兵士7人、反体制武装集団戦闘員109?人)増えて3,007人となった。

うち、887人が民間人(女性161人、子供218人を含む)、1,008人がシリア軍兵士、1,112?人が反体制武装集団戦闘員。

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ハマー県では、SANA(8月8日付)によると、シリア軍がシリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘の末、カフルズィーター市西に位置するサフル村、サフル丘、ジャイサート穀物サイロを制圧した。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月8日付)によると、シャーム解放機構が、シリア政府による停戦破棄後初めて声明を出し、徹底抗戦の意思を示すとともに、7日にシリア軍に制圧されたザカート村、アルバイーン村での戦闘で、メンバー数十人が死亡したことを認めた。

シリア人権監視団によると、シリア軍がヘリコプターがサフル村一帯、ラターミナ町、カフルズィーター市に「樽爆弾」を投下、地上部隊が県北部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もカフルズィーター市を爆撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でスカイク村およびその一帯、カフルサジュナ村、タマーニア町、アーミリーヤ村、ハーン・シャイフーン市、フワイン村、タッル・タルイー村、トゥラムラー村、タッフ村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでフバイト村、ハーン・シャイフーン市に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もハーン・シャイフーン市およびその一帯、フワイン村を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でに対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下、地上部隊が同地を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯の丘陵地帯を爆撃した。

クッルナー・シュラカー(8月8日付)によると、ロシア軍が爆撃を行うなか、シリア軍がクバイナ丘一帯に再び進攻を試みたが、シャーム解放機構がこれを撃退した。

一方、SANA(8月8日付)によると、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾がハッファ市一帯およびカルダーハ市一帯に着弾し、民間人5人が負傷した。

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ダルアー県では、ハウラーン自由人連合のフェイスブック/アカウント(HFL)によると、シリア政府との和解に応じたムウタッズ・ビッラー旅団の元司令官ナースィーフ・マルワーン・ルワイスィー氏がアジャミー村とタッル・シハーブ町を結ぶ街道で何者かに撃たれて死亡した。

また、ダルアー市内のダム街道地区で、元反体制武装集団(自由シリア軍)メンバーのムハンマド・ヤアラブ・マハーミード氏とムハンマド・ムースィー・クマイティー氏も7日深夜、何者かに撃たれて死亡した。

AFP, August 8, 2019、ANHA, August 8, 2019、AP, August 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2019、HFL, August 8, 2019、Reuters, August 8, 2019、SANA, August 8, 2019、SOHR, August 8, 2019、UPI, August 8, 2019などをもとに作成。

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