トルコのヤスィン・アクタイ大統領顧問は、シリア軍がアレッポ県のマンビジュ市やトルコ国境に近いユーフラテス川東岸に入った場合、これに対抗すると述べた。
スプートニク・ニュース(10月13日付)によると、アクタイ顧問は「シリア軍は今も、シリアの領土を分割し、分離国家を建設しようとしているテロ組織(人民防衛隊(YPG)のこと)と戦うことなどできていない。にもかかわらず、シリア軍はトルコ軍と戦う用意をしている。そんなことができるとでも言うのなら、どうぞやってもらいたい」としたうえで、「シリア軍はシリア北東部でトルコがやっていることに抗い、前進を食い止めようとしている。両軍の間で戦闘が発生することもあるだろう」と述べた。
また「シリア軍がシリア北東部の治安と安全を実現できるのなら、なぜ今まで待っていたのだ。なぜトルコ軍が進軍する前にシリア北東部に進軍しようとするのだ?! シリア軍に力などない…。シリア北東部に入って、だれと戦うのか? 米軍、あるいはクルディスタン労働者党(PKK)/人民防衛隊(YPG)の政体と戦うのか? あるいはトルコか? この地域に向かう前に考えるべきだ。事態を複雑化させるだけだ」と付言した。
一方、シリア民主軍がアレッポ県マンビジュ市などへのシリア軍の展開を認めたとの報道に関しては「このニュースが本当ならば、アサド政権がクルドと協力することになる…。これはトルコに敵対する兆候とみなし得る」と述べた。
AFP, October 13, 2019、ANHA, October 13, 2019、AP, October 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2019、Reuters, October 13, 2019、SANA, October 13, 2019、SOHR, October 13, 2019、Sputnik News, October 13, 2019、UPI, October 13, 2019などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.