トランプ米大統領はトルコの侵攻作戦終了を米国によって生み出された結果」と自賛(2019年10月23日)

ドナルド・トランプ米大統領は、ホワイト・ハウスでシリア情勢について演説し、「トルコ政府から「シリアでの攻撃を停止し、停戦を恒久的なものとする」との連絡があった」と述べ、トルコが一時的に停止してきたシリア北東部に対する侵攻作戦(「平和の泉」作戦)の終了を通知してきたと明らかにした。

トランプ大統領はこれに関して、「停戦は米国によって生み出された結果だ」と自賛、トルコへの制裁を解除すると付言した。

トランプ大統領はまた、ツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/realDonaldTrump/ へのリンク)で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官と電話会談を行い、謝意を示されたとしたうえで、「アブディー総司令官の温かい言葉と勇気に感謝する。クルド人によろしく伝えて欲しい。すぐに会えることを楽しみしている」と綴った。

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AFP(10月23日付)は、米政府高官の話として、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米政府に、シリア北東部の「安全地帯」設置予定地域から撤退したことを通知してきたと伝えた。

同高官によると、シリア民主軍は、トルコと米国の合意に従って所定の地域から撤退したという。

またフッラ・チャンネル(10月23日付)は、米政府匿名高官の話として、シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官が、米国に対してダーイシュ(イスラーム国)との戦いでの支援の継続を要請したと伝えた。

AFP, October 23, 2019、Alhurra, October 23, 2019、ANHA, October 23, 2019、AP, October 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2019、Reuters, October 23, 2019、SANA, October 23, 2019、SOHR, October 23, 2019、UPI, October 23, 2019などをもとに作成。

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