トランプ米大統領はシーザー・シリア市民保護法案を含む2020年度国防権限法案を施行(2019年12月20日)

ドナルド・トランプ米大統領は、首都ワシントンDC郊外のアンドルーズ空軍基地で、2020年度国防権限法案に署名した。

2020年度国防権限法案は2019年10月~20年9月までの国防予算の大枠を定めたもので、予算総額は7,380億米ドル。

トランプ大統領は法案施行を受けて、陸海空軍、海兵隊、沿岸警備隊と並ぶ6番目の新たな独立軍「宇宙軍」を発足させた。

なお、2020年度国防権限法案には、シーザー・シリア市民保護法案(H.R.31 – Caesar Syria Civilian Protection Act of 2019)を含まれている。

シーザー・シリア市民保護法案は、2016年に超党派の議員によって提出された法案で、シリア国民に対する犯罪を続けるシリア政府・軍の高官、シリアを後援する個人・法人、そしてシリア政府を支援するロシア、イランなど諸外国の個人・法人に対して制裁を科すことを定めている。

これに関して、米国務省は声明を出し、「バッシャール・アサドとその体制がシリアで犯してきた残虐行為への制裁を強化するための重要な措置だ」としたうえで、「アサド体制の説明責任追及を強化することで、シリアで続く恐るべき紛争を終わらせる手段を提示する。また、化学兵器などの野蛮兵器を使用し、シリアで民間人を大規模に死に至らしめ、多くの残虐行為を行った者どもに責任をとらせる」と表明した。

AFP, December 21, 2019、ANHA, December 21, 2019、AP, December 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2019、Reuters, December 21, 2019、SANA, December 21, 2019、SOHR, December 21, 2019、UPI, December 21, 2019などをもとに作成。

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