シリア政府当局が米国によるイラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のソレイマーニー司令官の暗殺に関与したとして複数の治安機関関係者や航空会社職員を逮捕か?(2020年1月7日)

『シャルク・アウサト』(1月7日付)は、ワシントンに駐在するアラブ諸国の複数の外交筋の話として、シリア政府当局が米国によるイラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のガーセム・ソレイマーニー司令官の暗殺に関与したとして複数の治安機関関係者や航空会社職員を逮捕したと伝えた。

ソレイマーニー司令官は5月3日、レバノンの首都ベイルートからダマスカス国際空港を経由して、バグダードに向かったが、同外交筋によると、ソレイマーニー司令官がダマスカス国際空港に到着した数分後の午後8時半に、シャーム・ウィング社の航空機1機が同空港を離陸したという。

外交官の1人がイラクの複数の高官の話として伝えたところによると、バグダードとダマスカスでは、ソレイマーニー司令官がダマスカス国際空港を離陸した航空機に搭乗したとの情報が米国側に漏れ、これを受けて米軍の無人航空機がアイン・アサド航空基地を離陸し、暗殺作戦を実行したのではと見て捜査をしているという。

同外交筋によると、捜査は、ソレイマーニー司令官を乗せた航空機がダマスカス国際空港を離陸したことを承知していたシリアの治安機関の要員、シャーム・ウィング社の職員に対しても及んでいるという。

AFP, January 9, 2020、ANHA, January 9, 2020、AP, January 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2020、Reuters, January 9, 2020、SANA, January 9, 2020、al-Sharq al-Awsat, January 7, 2020、SOHR, January 9, 2020、UPI, January 9, 2020などをもとに作成。

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