人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のリヤード・ダッラール共同議長は、シリア政府との新たな対話を開始する意思があると表明した。
Rudaw(1月18日付)が伝えたところによると、ダッラール共同議長は「我々はシリア政府との対話路線に向かっている。この路線を我々は2018年半ばから始めているが、政府側が事態を2011年以前と同じ状態に戻そうとしたために中断した…。だが、現在、より前向きで大きな成果が期待できる新たな対話の環境が生まれている」と述べた。
また「欧米諸国への外遊には多くの目的がある。とくに、トルコがラアス・アイン市(ハサカ県)、タッル・アブヤド市(ラッカ県)一帯の我が地域に侵攻して以降、我々をホテルやカフェでしか出迎えてくれなかった多くの西欧諸国の外務省に、我々は出向き、閣僚たちと会談し、我々が収容しているダーイシュ(イスラーム国)の捕虜やその家族の問題などを解決するために協議を重ねている」と述べた。
一方、アラブ諸国については「トルコの侵攻に対抗するための特筆すべき姿勢をとってくれた…。我々はカイロに招かれ、エジプトの外務大臣と会談した。我々はカイロ3大会への復帰を求めてきたが、カイロに招かれ、現在カイロ3大会の準備委員会に参加している…。我々はこの大会に招かれている。この大会を通じて…シリアの反体制派どうしの相互理解が確立するだろう。我々もその動きのなかに含まれており、近く行われる信任投票(人民議会選挙、大統領選挙)に対峙する」と述べた。
AFP, January 18, 2020、ANHA, January 18, 2020、AP, January 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2020、Reuters, January 18, 2020、Rudaw, January 18, 2020、SANA, January 18, 2020、SOHR, January 18, 2020、UPI, January 18, 2020などをもとに作成。
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