マフルーフ地方行政環境大臣、ロシア当事者和解調整センターのチェトニク副センター長らが共同会見で難民・IDPsの帰還状況について報告(2021年1月28日)

フサイン・マフルーフ地方行政環境大臣、アフマド・フライファーウィー保健大臣補、ロシア当事者和解調整センターのセトニク・ヴャチェスラフ(Cetnik Vyacheslav)代表(少将)、シリア軍のハサン・スライマーン政治局長(少将)の4人が首都ダマスカスで共同記者会見を開き、難民、国内避難民(IDPs)の帰還状況について報告した。

マフルーフ地方行政環境大臣は、北・東シリア自治局の管理下にあるハサカ県フール・キャンプ、米軍占領下のヒムス県タンフ国境通行所近くのルクバーン・キャンプ、トルコの勢力下にあるイドリブ県のIDPsキャンプで、多くの人々が劣悪な環境下での生活を余儀なくされていると指摘する一方、シリア政府がこれまで「テロ悪党」にキャンプからの退去を認められた2万人以上に対して架設収容センター、食糧、医療物資、衣服などを提供してきたと述べた。

フライファーウィー保健大臣補は、欧米諸国などの一方的制裁にもかかわらず、シリア国内の医療態勢が難民、IDPsの帰還に対応できる状態にあると述べた。

チェトニク副センター長はロシアが1月にインフラ復旧と難民帰還に注力してきたと述べた。

スライマーン政治局長は、一部諸国、とりわけタンフ国境通行所を占領する米国が、ダーイシュ(イスラーム国)などのテロ組織への支援を続け、難民、IDPsの帰還を阻止していると非難した。

SANA(1月28日付)が伝えた。

AFP, January 28, 2021、ANHA, January 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2021、Reuters, January 28, 2021、SANA, January 28, 2021、SOHR, January 28, 2021などをもとに作成。

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