ロシア軍戦闘機がイドリブ県、ラタキア県を爆撃する一方、「決戦」作戦司令室が第5軍団の准将を殺害(2021年9月18日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるバルユーン村、マシューン村、バーラ村、カンダ村一帯を18回にわたって爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室は、ハーン・スブル村近郊のシリア軍拠点を砲撃し、第5軍団の士官(准将)1人を殺害した。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月18日付)によると、死亡したのはアフマド・ハーミド・ウバイドゥー准将。

一方、シリア軍はザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、バーラ村、カンスフラ村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村、バルザ村、フドル丘一帯を5回にわたって爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるシャイフ・スライマーン村一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県16件、ラタキア県6件、アレッポ県3件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を15件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, September 18, 2021、ANHA, September 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 18, 2021、Reuters, September 18, 2021、SANA, September 18, 2021、SOHR, September 18, 2021などをもとに作成。

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