シリア軍はイドリブマアッルバリート村にあるシャーム解放機構の拠点を誘導砲弾で攻撃し、同機構に所属するズバイル・ブン・アワーム旅団の特殊部隊戦闘員5人を殺害(2021年12月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるサラーキブ市を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッルバリート村にあるシャーム解放機構の拠点を誘導砲弾3OF39クラスノポールで砲撃し、同機構に所属するズバイル・ブン・アワーム旅団の特殊部隊戦闘員5人が死亡した。

シリア軍はまたタルマーニーン村とマアーッラト・ナアサーン村、アレッポ県のダーラ・イッザ市に囲まれた地域、ザーウィヤ山地方のバイニーン村、フライフィル村、ファッティーラ村、ダール・カビーラ村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアーッラト・ムーハス村、アウラム・クブラー町一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアンカーウィー村、アムキーヤ町を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がジュッブ・アフマル村一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市のダルアー・バラド地区にあるシリア軍の検問所に何者かが手りゅう弾を投げ込んだ。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(イドリブ県2件、ラタキア県1件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, December 14, 2021、ANHA, December 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 14, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 14, 2021、Reuters, December 14, 2021、SANA, December 14, 2021、SOHR, December 14, 2021などをもとに作成。

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