バアス党が主導する連立与党の進歩国民戦線が第11回大会を開催(2022年3月14日)

バアス党が主導する連立与党の進歩国民戦線は首都ダマスカスで第11回大会を開催した。

「黄金の饗宴のなかにある我々の戦線は我々の国民統合の主柱である」と銘打たれた大会では、戦線副代表(中央委員会副書記長)のムハンマド・シャッアール少将が、同戦線の代表(中央委員会書記長)を務めるアサド大統領に代わって基調演説を行い、国内外の敵がシリアの独立、統合を脅かすなかで進歩国民戦線が果たすべき役割の重要性は増していると述べるとともに、ウクライナ情勢をめぐる欧米諸国のロシアへの対応と、シリアに対する戦争に際してのメディアのヒステリー、違法な政治、経済、文化面での措置が酷似しているとして、これを非難した。

続いて、バアス党のヒラール・ヒラール・バアス党シリア地域指導部(中央指導部)副書記長が演説し、戦線の過去の活動を振り返りつつ、戦線の活動を継続することが、シリア国民があらゆる党派主義を拒否することにつながると強調した。

その後、第1セッションが開かれ、戦線の組織、政策にかかる方針についての議論が行われ、加盟政党の組織構造の強化、地方支部の活性化、社会団体との連携強化、政治・経済生活における役割強化、政府機関へのさらなる参画、抵抗の文化の深化などが確認された。

また、第2セッションでは、フサイン・アルヌース首相が演説を行い、戦線がシリアに対する戦争に対峙するうえで重要な役割を果たしてきたと述べるとともに、中小ビジネスの奨励、食料安全保障の確保、学校建設、障害者支援、石油生産、繊維産業振興、投資・融資奨励、行政改革など、復興に向けた内閣の取り組みについて説明を行い、その後質疑応答が行われた。

SANA(3月14日付)が伝えた。

AFP, March 14, 2022、ANHA, March 14, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 14, 2022、Reuters, March 14, 2022、SANA, March 14, 2022、SOHR, March 14, 2022などをもとに作成。

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