国連世界食糧計画(WFP)の大型トレーラー14輌が国連安保理決議第2642号採択後初となる境界経由(クロス・ライン)での人道支援を実施(2022年8月4日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、国連世界食糧計画(WFP)の大型トレーラー14輌が、シリア政府の支配地と、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握る反体制派支配地を隔てるM4高速道路沿線に位置するタルナバ村の通行所を経由して、反体制派支配地に入った。

国連安保理が定めた境界経由(クロス・ライン)での人道支援の一環で、前回は6月に14輌の車輌が物資をシリア政府支配地から反体制派支配地に搬入した。

なお、国連安保理決議第2642号(6月12日)によって越境(クロス・ボーダー)での人道支援の期間が2023年1月10日まで延長されて以降、越境人道支援は7月28日に1度行われたのみ。

これに関して、WFPは中東・北アフリカ局のツイッターのアカウント(https://twitter.com/WFP_MENA/)を通じて、アレッポ県からイドリブ県サルマダー市の倉庫に、14輌のトラックで、食料、小麦粉、栄養補助食品を配送したと発表し、写真を公開した。



AFP, August 4, 2022、ANHA, August 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 4, 2022、Reuters, August 4, 2022、SANA, August 4, 2022、SOHR, August 4, 2022などをもとに作成。

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