レバノンのイサーム・シャラフッディーン移民問題担当国務大臣がシリアを訪問し、ムハンマド・ラフムーン内務大臣と会談し、シリア難民の安全かつ円滑な帰還に向けた協力強化の方途について意見を交わした。
SANA(8月15日付)によると、会談でラフムーン内務大臣は、シリアが難民の帰国を保障するのに必要なすべての施設を提供しているとしたうえで、シリアのパスポート、あるいはシリア国民であることを証明する文書があれば、それが失効していたとしても、入国を認めていると強調した。
また、シリア国外で出生した新生児についても、両親とともに入国を認め、出生届を出すよう促しており、届出を怠ったことへの罰金も免除されているとの付言した。
シャラフッディーン移民問題担当国務大臣はまた、フサイン・マフルーフ地方行政環境大臣とも会談し、シリア難民の帰国に向けてレバノン政府が策定した計画について意見を交わした。
マフルーフ地方行政環境大臣は会談後、記者団に対して、毎月15,000人の帰国をめざすレバノン政府の案について、両国はすべての難民を帰国させることビジョンにおいてコンセンサスに達していると述べたうえで、シリアにとっての最優先事項が解放された地域に難民を帰還させるための環境作りであることを強調した。
AFP, August 15, 2022、ANHA, August 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 15, 2022、Reuters, August 15, 2022、SANA, August 15, 2022、SOHR, August 15, 2022などをもとに作成。
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