ハサカ県では、ANHA(8月16日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアームーダー市西のジャルナク村、ダルバースィーヤ市西のジャトル村、カルマーナ村、カフターニーヤ市西のルーターン村、タッル・タムル町近郊のタウィーラ村、クーザリーヤ村、タッル・ラバン村、ウンム・ハイル村、タッル・タウィール村、クブール・ガラージナ村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町を砲撃した。
アブー・ラースィーン町での砲撃では、子供1人が負傷した。
ジャトル村とカルマーナ村に対する砲撃では民家などが被害を受け、ルーターン村に対する砲撃では、アッシリア教徒の民兵組織「ストロ」の教練学校が狙われた。
トルコ軍はまた、アームーダー市近郊のサンジャク・サアドゥーン村を無人航空機(ドローン)で攻撃した。
シリア人権監視団によると、この攻撃で4人が死亡、3人が負傷した(シリア人権監視団によると、サンジャク・サアドゥーン村に対するドローン攻撃での死者はその後5人となった)。
ANHA(8月17日付)が伝えたところによると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、サンジャク・サアドゥーン村へのドローン攻撃で自衛部隊の隊員4人が戦死したと発表した。
なお、SANA(8月16日付)によると、ダルバースィーヤ市および同市周辺の村々へのトルコ軍とシリア国民軍の砲撃で、住民が一時避難を余儀なくされた。
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アレッポ県では、ANHA(8月16日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北および北東のジャート村、フーシャリーヤ村、アイン・アラブ(コバネ)市および同市近郊のブーバーン村、スィフティク村、シュユーフ・ファウカーニー町、サイラム村、アーシマ村、ハルビーサーン村、カラ・ムーグ村、クーラーン村、ハイフー村、ウライシャール村、マルジュ・イスマーイール村(マルサミール)、タッル・リフアト市一帯及び同市近郊のバイナ村、スーガーニカ村、クナイトラ村、ザルナイータ村、マドユーナ村を砲撃した。
ANHAによると、この砲撃により、アイン・アラブ市で子供1人が死亡、4人が負傷、穀物粉砕工場などが被害を受けた。
また、シリア人権監視団によると、子供1人が死亡、7人が負傷した。
また、バイナ村では、アフリーン市からの国内避難民(IDPs)の子供1人が負傷した。
トルコ軍はさらに、アイン・アラブ市西のジャールカリー村近く(ジャールカリー丘)を有人の戦闘機で複数回にわたって爆撃した。
爆撃は行われたのは、2019年10月ロシアとトルコの停戦合意に基づいて、シリア軍とロシア軍が展開することが定められた国境地帯。
ANHAによると、この爆撃でシリア軍兵士16人が死亡、3人が負傷した。
シリア人権監視団によると、爆撃は8回行われ、死亡した兵士は17人、負傷者は4人。
これに関して、シリア軍筋は報道声明を出し、トルコ軍戦闘機が午後2時37分から午後3時にかけて、アレッポ県北部に設置されている軍事拠点複数ヵ所に対して爆撃を行い、シリア軍兵士3人が死亡、6人が負傷した発表した。
声明の内容は以下の通り。
トルコ軍戦闘機は本日午後、2時37分から3時にかけて、アレッポ県農村地帯の軍事拠点複数カ所を狙い、軍関係者3人が戦死、6人が負傷した。
攻撃はトルコの「体制」が武装テロ組織への支援を継続するなかで行われ、我ら武装部隊は攻撃への対抗措置として、占領国の拠点複数カ所を狙い、その一部を破壊、人的および物的被害を与えるとともに、武装テロ・グループの拠点複数カ所を狙い、一部の拠点と教練センターを破壊した。
トルコの「体制」による挑発激化とシリア領内のさまざまな地域への執拗な攻撃に対して、我々は、我ら武装部隊のいかなる軍事拠点に対するいかなる攻撃に対しても、すべての戦線で直接且つ即時に報復する。
SANA(8月16日付)が伝えた。
シリア人権監視団によると、トルコ軍による爆撃は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がアイン・アラブ市に面するトルコ領内に対して砲撃を行い、トルコ軍兵士1人が死亡、4人が負傷したことへの報復。
これに関して、アナトリア通信(8月16日付)がシャンルウルファ県知事の話として伝えたところによると、同県西部のビレジク郡にあるトルコ軍基地一帯が、シリア領内からの砲撃を受け、国境近くに設置されている分隊の拠点が被弾し、兵士1人が死亡、4人が負傷した。
— T.C. Millî Savunma Bakanlığı (@tcsavunma) August 16, 2022
トルコ国防省は17日にも、この攻撃でトルコ軍1人が新たに戦死したと発表した。
— T.C. Millî Savunma Bakanlığı (@tcsavunma) August 17, 2022
人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍はその後(18日)、広報センターが声明を出し、シャンルウルファ県、ガジアンテップ県に対して3回にわたって報復攻撃を行い、1回目の攻撃でトルコ軍兵士6人を、3回目の攻撃で7人を殺害したと発表、その映像を公開した。
なお、シリア人権監視団などによると、アイン・アラブ市などへの砲撃を受けて、住民らが一時避難を余儀なくされた。
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ラッカ県では、ANHA(8月16日付)、SANA(8月16日付)によると、トルコ軍が占領下のタッル・アブヤド市西のアリーダ村、ラクラクー村、サワーン村、ヒルバト・バカル村、クーバルラク村、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、サイダー村、M4高速道路沿線を砲撃し、住民4人が死亡、5人が負傷、民家などが被害を受けた。
一方、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと思われる武装集団が、カラーマ村に至る街道でシリア民主軍の車輌を襲撃し、兵士1人を殺害した。
AFP, August 16, 2022、Anadolu Ajansı, August 16, 2022、ANHA, August 16, 2022、August 17, 2022、August 18, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2022、Reuters, August 16, 2022、SANA, August 16, 2022、SOHR, August 16, 2022、August 17, 2022などをもとに作成。
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