トルコ軍がラッカ県アイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線でロシア軍パトロール部隊に向けて砲撃する一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所をドローンで攻撃し、5人殺害(2022年9月16日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線で土塁を築いていた車輌の近くにいたロシア軍パトロール部隊に対して砲撃を加えた。

砲撃を受けたロシア軍部隊は撤収を余儀なくされた。

トルコ軍はまた、アイン・イーサー市近郊の第93旅団近くの人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所に停車していたオートバイ1台と車輌1輌を無人航空機(ドローン)で攻撃し、兵士5人が死亡した。

第93旅団基地にはシリア軍が駐留している。

ドローン攻撃は、シリア民主軍がジャフバル村、ムシャイリファ村一帯のトルコ軍の拠点を砲撃したことへの報復。

シリア人権監視団が20日に発表したところによると、トルコ軍の爆撃での死者のなかには、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の有力司令官であるムハンマド・クールブーズ氏(バドゥーガーン・アマーヌース)と「シールー」を名乗る護衛が含まれているという。

 

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アレッポ県では、ANHA(9月16日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村を砲撃した。

AFP, September 16, 2022、ANHA, September 16, 2022、al-Durar al-Shamiya, September 16, 2022、Reuters, September 16, 2022、SANA, September 16, 2022、SOHR, September 16, 2022、September 20, 2022などをもとに作成。

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