2025年7月13日以降のスワイダー県での戦闘、処刑、イスラエル軍の爆撃などでの死者は、26日の段階で1,420人に:UNHCRシリア事務所「176,000人がスワイダー県、ダルアー県、ダマスカス郊外県で避難生活」(2025年7月26日)

シリア人権監視団によると、2025年7月13日以降のスワイダー県での戦闘、処刑、イスラエル軍の爆撃などでの死者は、26日の段階で1,420人となった。

内訳は以下の通り。
・スワイダー県出身者:678人(うち民間人145人、子ども21人、女性56人を含む)
・国防省および内務省総合治安局の要員:469人(うちベドウィン部族出身者40人、レバノン国籍の戦闘員1人)
・国防省および内務省の要員15人:イスラエルによる爆撃により死亡
・国防省庁舎に対するイスラエル爆撃による死亡者:3人(女性1人、不明2人)
・ジャーナリスト:2人(戦闘中に死亡)
・国防省・内務省の要員により処刑された者:250人(うち女性12人、子ども8人、高齢男性1人を含む)
・ドゥルーズ派武装勢力による処刑:ベドウィン部族出身者3人(女性1人、子ども1人を含む)

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SANAによると、民間防衛機構(ホワイト・ヘルメット)は、スワイダー県からの退避を希望する民間人を乗せた第5陣の車列が、昨晩ダルアー県のブスラー・シャーム市に設置されている検問所を経由して移送されたことを発表した。

車列は、およそ300人の民間人、20人の負傷者、そして犠牲者8人の遺体を移送した。

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SANAによると、スワイダー県への食料品、医薬品を貨物車輛、スワイダー県からダルアー県へ250人の住民を輸送するためのバス4台などからなるシリア・アラブ赤新月社の車列が、ダルアー県のブスラー・シャーム市に設置されている検問所に到着した。

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UNHCRシリア事務所は、フェイスブックを通じて、およそ176,000人がスワイダー県、ダルアー県、ダマスカス郊外県で避難生活を強いられていると発表した。

同事務所によると、UNHCRは他の人道機関と連携しながら支援を強化しており、以下のような支援を行っているという。
・避難民3,570人への緊急物資の配布
・ダルアー県およびダマスカス郊外県への緊急キット2,500個の配布
・スワイダー県への緊急キット2,000個の配布

さらに、UNHCRは影響を受けた地域にあるコミュニティセンターを通じて、緊急心理支援や子どもの保護活動などの重要な保護サービスを提供しているという。

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