シリアのアラブ連盟復帰を阻止する米国の圧力は、シリア政府がそもそも反対していない制憲委員会の設置を認めさせるため(2019年2月5日)

エジプトのフサイン・フワイディー元外務次官はスプートニク・ニュース(2月5日付)に対して、米国が、エジプト、サウジアラビア、UAEといったアラブ諸国に、シリアをアラブ連盟に復帰させよう圧力をかけている理由が「シリア政府に政治移行、あるいは少なくとも制憲委員会の設置を認めさせる」ためだと明らかにしたうえ、「しかし、シリア政府はそもそもこれに異論は唱えていない」と批判した。

『シャルク・アウサト』(2月5日付)も、「米国と西欧諸国が、シリアとの関係修復をめざすアラブ諸国に対して、ブレーキをかけるよう忠告してきた」と伝えている。

なお、スプートニク・ニュースによると、現在、レバノン、アルジェリア、イラク、チュニジア、エジプト、スーダン、UAE、バーレーンの8カ国がシリアのアラブ連盟への復帰を支持しているという。

AFP, February 5, 2019、ANHA, February 5, 2019、AP, February 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 5, 2019、al-Hayat, February 6, 2019、Reuters, February 5, 2019、SANA, February 5, 2019、al-Sharq al-Awsat, February 5, 2019、Sputnik News, February 5, 2019、UPI, February 5, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.