イスラーム軍報道官は「世界中の諜報機関が参戦を阻止」されているため、イドリブ県・ハマー県での戦闘に参加しないと表明(2019年5月4日)

イスラーム軍のハムザ・ビールクダール報道官はテレグラムを通じて声明を出し、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)で、ロシア・シリア両軍の爆撃砲撃と、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘が激化していることに関して、同地での戦闘に参加しないと表明した。

イスラーム軍は、サウジアラビアの支援を受け、ダマスカス郊外県東グータ地方を拠点に活動していた反体制武装集団で、2018年4月に東グータ地方がシリア政府の支配下に復帰した際、イドリブ県やアレッポ県北部に退去していた。

ビールクダール報道官は、イドリブ県、ハマー県の住民に対して、ダマスカス郊外県東グータ地方での戦いの時と同じように寄り添いたいとしつつ、「世界中の諜報機関が自由シリア軍諸派の諸君ら同胞のもとに我々が行くことを阻止している」と綴った。

AFP, May 4, 2019、ANHA, May 4, 2019、AP, May 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 4, 2019、al-Hayat, May 5, 2019、Reuters, May 4, 2019、SANA, May 4, 2019、UPI, May 4, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.