シリアのアル=カーイダが自治を委託するシリア救国内閣は汚職調査を理由にシリア赤新月社のイドリブ県の事務所を閉鎖し、機器・医薬品をホワイト・ヘルメットなどに配給(2020年3月14日)

イドリブ県の軍事・治安権限を掌握するシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が自治を委託するシリア救国内閣の検察総局は声明を出し、イドリブ市とアリーハー市にあるシリア赤新月社の事務所を閉鎖し、事務所に設置されていた機器、医薬品を没収したと発表した。

声明によると、この措置は、シリア赤新月社による不正な財務処理、人道支援物資配給の操作といった汚職への苦情や、地元の自治評議会や医療機関の要請を受けたもの。

これにより、事実関係にかかる調査が終了するまで、シリア赤新月社の活動は停止され、その設備や医薬品はホワイト・ヘルメットや医師組合に配給されるという。
AFP, March 14, 2020、ANHA, March 14, 2020、AP, March 14, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 14, 2020、Reuters, March 14, 2020、SANA, March 14, 2020、SOHR, March 14, 2020、UPI, March 14, 2020などをもとに作成。

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