イランのザリーフ外務大臣がダマスカスでアサド大統領と会談(2020年4月20日)

イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣がシリアを訪問し、首都ダマスカスでアサド大統領と会談した。

マスク姿で会談に臨んだアサド大統領は、同じくマスクを着用したザリーフ外務大臣に対して、イランでの新型コロナウイルス犠牲者への弔意を示す一方、米国をはじめとする一部西側諸国がこの危機を政治利用していると批判、こうした試みがこれらの国の国民を資していないと指弾した。

これに対して、ザリーフ外務大臣は、シリアやイランへの制裁を解除しようとしない米国の姿勢を非人道的と非難した。

会談では、制憲委員会(憲法委員会)、アスタナ・プロセスなどの政治プロセスの進捗、トルコの侵攻・占領が続くシリア北部情勢などについても意見を交わし、アサド大統領は、シリア領内でのトルコの振る舞いがアスタナ・プロセス、ソチ・プロセスでの合意を遵守しようとしないことの現れだと批判した。

一方、ザリーフ外務大臣は、欧米諸国が化学兵器使用疑惑問題を再び持ち出すことで、シリアへの復興を疎外しようとしていると批判した。

会談では、このほか、二国間の経済関係などについても意見が交わされた。

会談には、ワリード・ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣が同席した。

ザリーフ外務大臣はまた、ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣とも個別に会談した。

SANA(4月20日付)が伝えた。

AFP, April 20, 2020、ANHA, April 20, 2020、AP, April 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2020、Reuters, April 20, 2020、SANA, April 20, 2020、SOHR, April 20, 2020、UPI, April 20, 2020などをもとに作成。

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