アラビーヤ・チャンネル(5月9日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、アラブ諸国および西欧諸国のイスラーム教徒女性を戦闘員と結婚させるために「勧誘」し、拉致する事件が相次いでいると報じた。
同チャンネルはまた、ダーイシュにリクルートされたと思われる18歳以下の子供たちの写真を公開した。
写真はアレッポ県バーブ市で撮影されたものだという。
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クッルナー・シュラカー(5月9日付)は、ハサカ県カーミシュリー市のメソポタミア・アカデミーで西クルディスタン移行期民政局に参加する民主統一党などの政党、団体が大会を開き、愛国的反体制勢力統合とシリア危機の民主的解決を求めるイニシアチブを採択した、と報じた。
このイニシアチブにおいて、参加者は、民主的多元的分権的なシリアの樹立、クルド問題などエスニック集団をめぐる問題への保障を憲法で明記したかたちでの紛争の民主的解決をめざすことを確認するとともに、この目標をすべての愛国的反体制勢力に示し、国民和解案策定委員会の設置、国民和解大会の開催などを呼びかけた。
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ARA News(5月9日付)によると、イラク・クルディスタン地域政府でのシリア・クルディスタン民主党結党(4月)を受け、同党に参加・解党したシリア・クルド・アーザーディー党ムスタファー・ウースー派の元メンバーらが「暫定指導委員会」を設置し、シリア・クルディスタン民主党から事実上離反した。
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米国を訪問中のシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長ら一行は、アダム・スミス下院軍事委員会委員(民主党)、カール・レビン上院軍事委員会委員長(民主党)、アダム・キンジンガー下院軍事委員会委員(共和党)ら、上下両院軍医委員会委員と会談した。
複数の連立筋によると、会談で連立側は、「解放区」防衛、民間人保護、シリア空軍迎撃のための高性能兵器の供与を求める一方、上下両院軍医委員会委員らと「シリアにおけるテロとの戦いのための戦略的協力関係」の構築について協議したという。
また自由シリア軍参謀委員会のアブドゥルイラーフ・バシール参謀長は会談で、対空ミサイルの供与を求め、議員らに対して、自由シリア軍の高性能兵器がアル=カーイダの手に渡ることはないと説得しようとしたという。
AFP, May 9, 2014、Alarabia, May 9, 2014、AP, May 9, 2014、ARA News, May 9, 2014、Champress, May 9, 2014、al-Hayat, May 10, 2014、Iraqinews.com, May 9, 2014、Kull-na Shuraka’, May 9, 2014、Naharnet, May 9, 2014、NNA, May 9, 2014、Reuters, May 9, 2014、SANA, May 9, 2014、UPI, May 9, 2014などをもとに作成。
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