ロシア国防省は米軍が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動するカルヤタイン殉教者旅団を爆撃で殲滅したと発表し、その動画を公開(2022年8月5日)

ロシア国防省は声明を出し、「ロシア軍戦闘機複数機は8月4日、偵察任務の後、テロ組織のカルヤタイン殉教者旅団の武装グループを殲滅した」と発表し、その動画を公開した。

声明によると、「このテロ・グループは、シリア東部の砂漠地帯に設置された避難所複数カ所で潜伏していた…。この武装グループの本拠地は、(シリア)東部の(米国が違法に駐留する)タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあり、米軍特殊部隊によってメンバーへの教練が行われている」という。

声明はさらに、同旅団が砂漠地帯で住民に対して犯罪行為を繰り返す一方、55キロ地帯内にあるルクバーン・キャンプの惨状から目を背けていると非難した。

RIAノーヴォスチ通信(8月5日付)が伝えた。

これに関して、シリア人権監視団は複数筋の話として、ロシア軍戦闘機による攻撃の事実はないと発表した。

同監視団によると、カルヤタイン殉教者旅団の本拠地はルクバーン・キャンプから6キロの距離に位置し、メンバーの数は20人ほどだという。

AFP, August 5, 2022、ANHA, August 5, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2022、Reuters, August 5, 2022、RIA Novosti, August 5, 2022、SANA, August 5, 2022、SOHR, August 5, 2022などをもとに作成。

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