スワイダー県ウルガー村に至る街道で地元武装集団による待ち伏せ攻撃が発生し、民間人1人が殺害され、その息子も重軽傷を負った(2025年7月27日)

シリア人権監視団によると、ウルガー村に近い街道沿いにある青果市場付近で、銃撃事件が発生し、2名の市民が負傷した。

また、シリア人権監視団によると、また、ウルガー村に至る街道にあるカンジュ給油所付近で、地元武装集団による待ち伏せ攻撃が発生し、民間人1人が殺害され、その息子も重軽傷を負った。

これにより、2025年7月13日以降のスワイダー県での戦闘、処刑、イスラエル軍の爆撃などでの死者は、27日の段階で1,448人となった。
o スワイダー県住民:698人(うち民間人145人、子ども21人、女性56人含む)
o 国防省および内務省総合治安局の要員:469人(うち遊牧民部族出身者40人、レバノン人戦闘員1人)
o イスラエル爆撃による死亡(国防省・内務省):15人
o イスラエル爆撃で国防省庁舎にて死亡した不明身元者を含む犠牲者:3人(女性1人、不明2人)
o 報道関係者:2人
o 国防省・内務省の要員による即時処刑による死者:258人(女性12人、子ども8人、高齢男性1人含む)
o ドゥルーズ派武装勢力による即時処刑:3人(遊牧民部族出身の女性1人、子ども1人含む)

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シリア人権監視団が信頼できる情報筋から得たところによると、人道支援物資を積んでスワイダー県に向かっていた貨物車輛14台のうち、通過を許可されたのはわずか1台だけで、残りは治安部隊によって通行を阻止された。

また、シリア人権監視団によると、ダルアー県のブスラー・シャーム市に設置された内務省総合治安局の検問所が、スワイダー県への立ち入りを試みたAP通信など外国メディアの取材班を阻止した。

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スワイダー24は、スワイダー県での人道危機の悪化、食料品の不足、燃料の深刻な欠乏が進行していることを受けて、スワイダー市では数千人の市民がパン製造所の入口に集まり、数枚のパンを手に入れる順番を待っていると伝えた。

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ANHAは、スワイダー県での人道危機の悪化と生活状況の深刻な悪化を受け、北・東シリア地域民主自治局は住民からの支援要請に応え、社会問題労働委員会を通じて、救援物資および医療支援を提供する準備を完了したものの、現地に物資を届けるための安全な人道回廊の確保を待っている状況が続いていると伝えた。

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SANAによると、ダルアー県のアンワル・ズウビー知事が、国際人道支援を担当する複数の国連機関代表者らと会談を行い、スワイダー県郊外から流入した家族の人道的危機状況を評価し、この緊急事態に迅速に対応するための方法について協議した。

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SANAによると、国連代表団は本日、ダルアー県ブスラー・シャーム市および周辺村落に設置された避難所を視察し、最近の事件で被災し、同地に避難している家族らの状況を確認した。

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ハサカ県では、ANHAによると、ハサカ市のタッル・ハジャル地区にあるアッシリア協会前のロータリーで、スワイダー県が直面している厳しい包囲と情報封鎖に対して、ジャーナリスト、活動家、市民社会団体が団結し、連帯を示す抗議集会を開催した。

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