『ハヤート』(8月26日付)は、複数の反体制系サイトの情報をもとに、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構やトルコが後援する国民解放戦線の支配下にあるイドリブ県に対する軍事作戦に向けて、シリア軍が同地一帯(ラタキア県北東部、ハマー県北部)に、マーヒル・アサド少将が事実上の司令官を務める第4師団やパレスチナ人民兵組織のクドス旅団の部隊を集結させるとともに、シリア政府との和解に応じた反体制武装集団に対しても動員をかけていると伝えた。
英国で活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、動員されているのは、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ダルアー県でシリア政府との和解に応じた武装集団。
また、イナブ・バラディー(8月25日付)によると、ハマー県南部とヒムス県北部を拠点とし、シリア政府との和解に応じていたタウヒード軍の戦闘員約400人が、「虎」の愛称で知られるスハイル・ハサン准将の部隊とともに、ハマー県北部(ガーブ平野)の前線に派遣されたという。
これらの武装集団は、国防隊、ないしは第5軍団所属部隊として、イドリブ県での戦闘に参加する見込み。
AFP, August 25, 2018、ANHA, August 25, 2018、AP, August 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 25, 2018、al-Hayat, August 26, 2018、‘Inab Baladi, August 25, 2018、Reuters, August 25, 2018、SANA, August 25, 2018、UPI, August 25, 2018などをもとに作成。
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