イドリブ県でシリア軍と新興のアル=カーイダ系組織アンサール・タウヒードが交戦(2020年7月2日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから119日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、カフル・ウワイド村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに関して、新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒードは声明を出し、ファッティーラ村一帯に進攻しようとしたシリア軍の二個部隊を殲滅したと発表した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカッバーナ村一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(イドリブ県2件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認した。

AFP, July 2, 2020、ANHA, July 2, 2020、AP, July 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 2, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 2, 2020、Reuters, July 2, 2020、SANA, July 2, 2020、SOHR, July 2, 2020、UPI, July 2, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民28人と国内避難民(IDPs)11人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は581,351人、2019年以降帰還したIDPsは65,976人に(2020年7月2日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月2日付)を公開し、7月1日に難民28人(うち女性8人、子供15人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民28人(うち女性8人、子供15人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は581,351人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者186,103人(うち女性55,970人、子ども94,640人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,784,967人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は810,631人(うち女性243,238人、子供413,238人)となった。

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一方、国内避難民11人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは11人(うち女性4人、子供7人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した11人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は11人(うち女性4人、子供7人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は65,976人(うち女性23,017人、子供27,156人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,572人(うち女性405,576人、子供670,922人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 2, 2020をもとに作成。

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イドリブ県で共闘する国民解放戦線とシャーム解放機構が統合軍設置に向け関係強化か?(2020年7月1日)

米ワシントンDCでアラブ諸国の民主化を支援するための中立的な報道をめざすサイトのステップ・ニュース(7月1日付)は、複数の軍事筋から独自に得た情報だとして、国民解放戦線(シリア国民軍)の司令部が、所属するすべてのメンバーに対して、来週土曜日(7月4日)から開始される40日間の特別教練キャンプに参加するための準備を行うよう告知したと伝えた。

SNS上では、この報道を受けて、国民解放戦線諸派とシャーム解放機構が「統合軍」設置に向けた連携を強めているとの情報が拡散された。

ステップ・ニュースに情報を提供した軍事筋によると、特別教練キャンプは、イドリブ県北部のカフルタハーリーム町とハーリム市に設置されている。

このうちカフルタハーリーム町はシャーム解放機構の支配下にあり、ハーリム市は国民軍の支配下にある。

国民解放戦線を主導する反体制武装集団の一つであるシャーム軍団のアブー・アリー・ジャバリーを名乗る司令官は、ステップ・ニュース(7月1日付)に対して、こう述べた。

「トルコが、イドリブ県で活動する諸派に対して、すべてのメンバーをキャンプで教練し、シャームの鷹、自由イドリブ軍、ナスル軍などを名乗る組織を廃するよう通告してきた…。こうした名の組織は、国民軍のもとに解体され、組織ごとにではなく、メンバーが受ける教練内容に応じて編成される」。

「トルコとロシアは、国際幹線道路(M4高速道路)の安全を確保し、運輸通商活動を再開させるために合同の治安部隊を派遣することを合意している」。

「シャーム解放機構はこれらのことすべてを事前に承知している。現地で行われていることはいずれも、彼らとの連携のもとに行われている。とりわけ、教練キャンプについての問題がそうで、それは各地域で彼らの監督のもとに行われている」。

「シャーム解放機構は最近、この地域にかかるあらゆる国際社会の合意に抗ってきた過激派からなる「堅固に持せよ」作戦司令室と戦い、これを解体した。このことがシャーム解放機構に対するトルコの姿勢を大きく変化させたのだ」。

「シャーム解放機構がトルコに送ったメッセージは、みなにも届いている。彼らは、組織された強力な組織で、この地域に影響力を持っている。これまで以上に穏健化している。今後交わされるであろういかなる合意、あるいは現在協議中のいかなる合意も、シャーム解放機構と連携して進められねばならない。彼らは、合意を守り、保証できるからだ」。

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国民解放戦線(シリア国民軍)の公式報道官を務めるナージー・ムスタファー大尉は報道声明を出し、SNS上でシャーム解放機構との統合が進められているとの情報が広まっていることに関して、「国民解放戦線諸派にとって通常どおり続けられている集中キャンプ」に過ぎないと述べた。

ムスタファー大尉は「キャンプは戦闘員の…戦闘能力を向上させ、軍事的な枢軸を再設定し、想定し得るすべての戦況に対処する訓練を受けた特殊部隊にこれを提供する準備を推し進めるためのものだ」と述べた。

https://www.facebook.com/Almohrarmedia4/posts/192580082201668

また、反体制系サイトのナダー・スーリヤー(7月1日付)は、国民解放戦線広報責任者のサイフ・アブー・ウマルを名乗る活動家の話として、ステップ・ニュースの報道が事実に反しており、アブー・アリー・ジャバリーという人物は実在せず、ステップ・ニュースに情報を提供した情報筋が作り出したものだと伝えた。

AFP, July 1, 2020、ANHA, July 1, 2020、AP, July 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2020、Nada’ Suriya, July 1, 2020、Reuters, July 1, 2020、SANA, July 1, 2020、SOHR, July 1, 2020、UPI, July 1, 2020などをもとに作成。

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ダルアー市ダルアー・バラド地区で、逮捕者の釈放を求めるデモ(2020年7月1日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区で、逮捕者の釈放を求めるデモが行われ、数十人が参加した。

AFP, July 1, 2020、ANHA, July 1, 2020、AP, July 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2020、Reuters, July 1, 2020、SANA, July 1, 2020、SOHR, July 1, 2020、UPI, July 1, 2020などをもとに作成。

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ハマー県イスリヤー村近郊にあるシリア軍の拠点複数カ所がダーイシュの襲撃を受け、兵士5人死亡(2020年7月1日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月1日付)によると、アレッポ県、ラッカ県との県境に近いイスリヤー村近郊にあるシリア軍の拠点複数カ所がダーイシュ(イスラーム国)の襲撃を受け、兵士5人が死亡、18人が負傷した。

AFP, July 1, 2020、ANHA, July 1, 2020、AP, July 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2020、Reuters, July 1, 2020、SANA, July 1, 2020、SOHR, July 1, 2020、UPI, July 1, 2020などをもとに作成。

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スィーマルカー国境通行所(ハサカ県)に向かおうとしたロシア軍憲兵隊の進行を米軍が阻止(2020年7月1日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア領内に違法に駐留を続ける米軍部隊が県北東部のマーリキーヤ(ダイリーク)市近郊の街道に展開し、パトロール活動を行うロシア軍憲兵隊の進行を阻止した(映像)。

ロシア軍憲兵隊は、米軍がイラク領(イラク・クルディスタン地域)からの兵站物資や兵員の搬入に利用しているティグリス川河畔のスィーマルカー国境通行所に向かってパトロール活動を実施していた。


一方、SANA(7月1日付)によると、米軍のタンクローリーや装甲車など30輌が、ティグリス川に面するスィーマルカー国境通行所を経由してイラクからシリア領内に新たに進入した。

AFP, July 1, 2020、ANHA, July 1, 2020、AP, July 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2020、Reuters, July 1, 2020、SANA, July 1, 2020、SOHR, July 1, 2020、UPI, July 1, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍とトルコ軍がM4高速道路での19回目となる合同パトロールを実施(2020年7月1日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍がM4高速道路での19回目となる合同パトロールを実施した。

合同パトロールは、タルナバ村からジスル・シュグール市近郊にいたる区間で行われた。

一方、トルコ軍は、イドリブ市東のマアーッラト・ナアサーン村近郊に新たな拠点を設置した。

これにより、シリア領内のトルコ軍監視所・拠点は70カ所となった。
(シリア人権監視団の計算だと66)

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り:

監視所

イドリブ県:サルワ村、タッル・トゥーカーン村、サルマーン村、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡、シャイフ・アキール山、アナダーン山、アレッポ市ラーシディーン地区(南)、アイス村(アイス丘)
ハマー県:ムーリク市、シール・マガール村
ラタキア県:ザイトゥーナ村

拠点

イドリブ県:マアッル・ハッタート村、サラーキブ市(3カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村(2カ所)、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ軍事キャンプ、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(3カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ラーム・ハムダーン村、アブザムー町、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町(2カ所)、ナージヤ村、ズアイニーヤ村(2カ所)、ガッサーニーヤ村、クファイル村、バクサルヤー村、フライカ村、バルナース村、アリーハー市、ジャンナト・クラー村、バサーミス村、カイヤーサート村、マルイヤーン村、マアッラータ村、タフタナーズ市、マンタフ村、ムハムバル村(2カ所)
アレッポ県:アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラ・イッザ市、カフル・ヌーラーン村、バータブー村
ハマー県:ムガイル村

なおこのほかにも、トルコ軍はM4高速道路沿線に監視ポスト14カ所を設置している。

トルコ軍はまた、兵站物資を積んだ車輌約30輌を、カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

AFP, July 1, 2020、ANHA, July 1, 2020、AP, July 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2020、Reuters, July 1, 2020、SANA, July 1, 2020、SOHR, July 1, 2020、UPI, July 1, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃(2020年7月1日)

ラッカ県では、ANHA(7月1日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアイン・イーサー市近郊のフーシャーナー村、ハーリディーヤ村などを砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領地に面するターディフ市近郊のクライザート村の農地で女児がシリア軍に狙撃され、死亡した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍の増援部隊約400人がタッル・タムル町からアブー・ラースィーン(ザルカーン)町にいたる地域に展開した。

AFP, July 1, 2020、ANHA, July 1, 2020、AP, July 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2020、Reuters, July 1, 2020、SANA, July 1, 2020、SOHR, July 1, 2020、UPI, July 1, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配下のハサカ県、ダイル・ザウル県で抗議デモ(2020年7月1日)

ハサカ県では、SANA(7月1日付)によると、タッル・ハミース市で、米軍の支援を受ける人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による住民の逮捕などの不当行為に抗議するデモが行われ、住民らが参加した。

デモ参加者は6月30日にも行われたデモで逮捕された若者たちの釈放を要求した。

また、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市グワイラーン地区にあるシリア穀物公社ハサカ県支部、ヌシューワ地区にあるハサカ電力公社の職員が、27日にシリア民主軍による施設接収に抗議するデモを行った。

デモは4日連続。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局傘下のダイル・ザウル民政評議会の支配下にあるハジーン市で住民数十人が生活状況改善や逮捕者釈放を求めるデモを行った。

AFP, July 1, 2020、ANHA, July 1, 2020、AP, July 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2020、Reuters, July 1, 2020、SANA, July 1, 2020、SOHR, July 1, 2020、UPI, July 1, 2020などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領、トルコのエルドアン大統領、イランのロウハーニー大統領がテレビ会議システムを通じて会談、北・東シリア自治局の支援を通じた分離主義的試みを拒否(2020年7月1日)

アスタナ会議の保証国であるロシア、トルコ、イランの首脳がテレビ会議システムを通じて首脳会談を行い、シリア情勢への対応について協議した。

会談に臨んだのは、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、イランのハサン・ロウハーニー大統領。

会談後に発表された声明で、三カ国の首脳は、シリアの独立と領土の一体性の維持を強く遵守する必要を確認、「テロとの戦い」を口実としたこれを侵害しようとする試み、いわゆる「自治局」支援などあらゆる分離主義的な試みを拒否すると強調した。

イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯(第1ゾーン)については、同地での停戦維持にかかる諸合意を完全履行する必要を確認した。

そのうえで、シリア危機に軍事的解決はなく、国連安保理決議第2254号に基づいた政治プロセスによる問題解決を改めて主唱した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)、その他のアル=カーイダ系の組織については、その根絶に向けて協力を継続することを確認した。

また、欧米諸国による一方的な制裁に異議を唱える一方、人道支援、難民・国内避難民(IDPs)の帰還に向けた行動を継続する必要を強調した。

SANA(7月1日付)などが伝えた。

AFP, July 1, 2020、ANHA, July 1, 2020、AP, July 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2020、Reuters, July 1, 2020、SANA, July 1, 2020、SOHR, July 1, 2020、UPI, July 1, 2020などをもとに作成。

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保健省は政府支配地域で新たに14人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、5人が完治したと発表(2020年7月1日)

保健省は政府支配地域で新たに14人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、5人が完治したと発表した。

これにより、7月1日現在の同地での感染者数は計293人、うち死亡したのは9人、回復したのは110人となった。

SANA(7月1日付)が伝えた。

AFP, July 1, 2020、ANHA, July 1, 2020、AP, July 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2020、Reuters, July 1, 2020、SANA, July 1, 2020、SOHR, July 1, 2020、UPI, July 1, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県でシリア軍と「決戦」作戦司令室が交戦(2020年7月1日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから118日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるファッティーラ村一帯に進攻を試みたが、「決戦」作戦司令室の迎撃を受け、兵士4人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍と「決戦」作戦司令室はまた、アーフィス村一帯でも交戦し、シリア軍はカンスフラ村、バイニーン村、ルワイハ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がミーズナーズ村一帯で交戦した。

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ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月1日付)によると、西カラムーン地方のタルフィーター村にあるシリア軍の検問所が何者かの襲撃を受け、兵士多数が死傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, July 1, 2020、ANHA, July 1, 2020、AP, July 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 1, 2020、Reuters, July 1, 2020、SANA, July 1, 2020、SOHR, July 1, 2020、UPI, July 1, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民37人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は581,323人に(2020年7月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月1日付)を公開し、6月30日に難民37人(うち女性12人、子供19人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民37人(うち女性12人、子供19人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は581,323人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者186,075人(うち女性55,962人、子ども94,625人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,784,967人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は810,603人(うち女性243,238人、子供413,238人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 1, 2020をもとに作成。

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