レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、昨年12月27日に組織の創設メンバーの1人で書記長付執行補(執行評議会副議長)のムハンマド・ヤーギー氏が死去してから1週間が空けたのに合わせて、ビデオ演説を行った。
ナスルッラー書記長は、10月7日にパレスチナのハマースが「アクサーの大洪水」作戦を開始した翌日から開始されたレバノン・イスラーム抵抗によるイスラエル北部への攻撃に関して、670回の作戦を実施、境界地域にイスラエル軍が設置している陣地48ヵ所、監視所50ヵ所、背後の陣地11ヵ所、入植地11ヵ村を攻撃したと戦果を発表した。
そのうえで、レバノン南部(イスラエル北部)でのレバノン・イスラーム抵抗の作戦について、イスラエルに圧力をかけ、ガザ地区への攻撃を停止させ、同地への圧力を軽減することが目的だと述べた。
また、2日にベイルート南部郊外(ダーヒヤ)で発生したイスラエル軍によるパレスチナのハマースのサーリフ・アールーリー副政治局長らの暗殺については、改めて報復を示唆した。
一方、イラク・イスラーム抵抗の活動について、米国の懸念材料となっているとしたうえで、ウクライナでの戦闘が敗北に向かっているなか、中東地域での戦争拡大を望んでいないとの見方を示した。
3日にイランのケルマーン県ケルマーン市にある殉教者墓地(2020年1月3日にイラクで米軍によって暗殺されたイラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団前司令官のガーセム・ソレイマーニー氏の墓地が所在)付近での爆発事件への関与を認めたダーイシュ(イスラーム国)については、「米国の産物」で、シリアとイラクで米国から活動支援を受けていると断じた。
マナール・チャンネル(1月5日付)が伝えた。
AFP, January 5, 2024、ANHA, January 5, 2024、‘Inab Baladi, January 5, 2024、Qanat al-Manar, January 5, 2024、Reuters, January 5, 2024、SANA, January 5, 2024、SOHR, January 5, 2024などをもとに作成。
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