クルド民族主義勢力の動き(2014年7月1日)

ARA News(7月1日付)は、民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首がイラク・クルディスタン地域の独立を是非に関して、クルディスタンの複数のメディアに対し、「民族国家の時代は終わった」と述べたと報じた。

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民主統一党幹部のフサイン・クージャル氏はフェイスブックで、イラク・クルディスタン地域の独立に反対の意思を表明した。

一方、民主統一党欧州広報委員会のイブラーヒーム・イブラーヒーム氏は、ARA News(7月1日付)に、イラク・クルディスタン地域の独立の是非に関して、「党ではなく個人の見解」だと前置きしたうえで、「南クルディスタン(イラク・クルディスタン)のクルド人民の意思、そして彼らが決めることを我々は支持する」と述べた。

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イラク・クルディスタン地域政府のマスウード・バールザーニー大統領は、BBC(7月1日付)に対し、「イラクは現在、事実上分裂している」としたうえで、「クルディスタン独立の是非を問う国民投票を行う日にちを確定するため、クルディスタン地域議会と現在折衝中だ…。国民投票日の決定には数ヶ月を要しないだろう」と述べた。

AFP, July 1, 2014、AP, July 1, 2014、ARA News, July 1, 2014、BBC, July 1, 2014、Champress, July 1, 2014、al-Hayat, July 2, 2014、Kull-na Shuraka’, July 1, 2014、al-Mada Press, July 1, 2014、Naharnet, July 1, 2014、NNA, July 1, 2014、Reuters, July 1, 2014、SANA, July 1, 2014、UPI, July 1, 2014などをもとに作成。

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