シャーム解放機構指導者のアフマド・シャルア氏(アブー・ムハンマド・ジャウラーニー)はBBCのインタビューに応じ、欧米諸国に対してシリアへの経済制裁を解除するよう求める(2024年12月19日)

シャーム解放機構指導者でシリア軍事作戦局総司令部(「攻撃抑止」軍事作戦局)司令官のアフマド・シャルア氏(アブー・ムハンマド・ジャウラーニー)はBBC(12月19日付)のインタビューに応じ、そのなかで欧米諸国に対してシリアへの経済制裁を解除するよう求めた。

インタビューでのシャルア氏の主な発言は以下の通り:

これまで起きたすべてのことを考えれば、制裁は解除されるべきだ。なぜなら、制裁は旧体制を対象としていたからだ。被害者と加害者を同じように扱うべきではない。
シャーム解放機構をテロ組織指定リストから除外すべきだ。シャーム解放機構はテロ組織ではない…。民間人や民間地域を標的にはしておらず…、むしろアサド体制の犯罪の被害者だ。
シリアをアフガニスタンのような国にする意図はない…。シリアとアフガニスタンは伝統が異なるまったく異なった国だ…。アフガニスタンは部族社会だが、シリアでは異なる思考様式が存在する…。
女性の教育(の必要)を信じている…。イドリブ県では8年以上にわたって大学が存在しており…、大学での女性の割合は60%を超えていると思う。
(酒が許されるかどうかについては)私に話す権利がない多くの事柄の一つだ。それらは法律にかかわる問題だからだ。シリアの法律専門家からなる委員会が憲法(草案)を起草することになる。その委員会が決定を下す。そして、いかなる支配者や大統領もその法律に従わなければならない。

AFP, December 19, 2024、ANHA, December 19, 2024、BBC, December 19, 2024、‘Inab Baladi, December 19, 2024、Reuters, December 19, 2024、SANA, December 19, 2024、Sham FM, December 19, 2024、SOHR, December 19, 2024、al-Watan, December 19, 2024などをもとに作成。

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