『アフバール』、マシュハルなどによると、アラウィー派イスラーム会合がSNSを通じて、アラウィー派イスラーム最高評議会の発足するとするビデオ声明を発表した。
発足メンバーの1人バースィル・アリー・ハティーブ氏が読み上げた声明によると、評議会はアラウィー派のシャイフガザール・ガザール師が議長を務め、タルトゥース県のシャイフ30人、アラウィー派のシャイフ30人、ヒムス県のシャイフ30人、ハマー県のシャイフ30人、ダマスカス県およびダマスカス郊外県のシャイフ10人の計130人によって構成され、近く第1回会合を開催するという。
アラウィー派イスラーム統一評議会の最高執行機関にあたる執行評議会には、政治局、渉外局、広報局、経済局、救援局、法務局、連携局、歴史文書局といった部局を持ち、メンバーはシリアのすべての県の専門家らから任命される。

声明によると、アラウィー派イスラーム最高評議会は、移行期間中にアラウィー派にかかる諸問題を管理するための包括的な戦略を策定し、移行体制移行の段階への移行を目指すことを目的としている。
また、声明では、同評議会がシリアで新たな国家が樹立され、移行期間が終了するまでの間、積極的に機能し続けることが強調されている。
また、初会合において執行評議会の議長が選出される予定であるという。
顧問の1人であるハサン・ハルムーシュ氏は、『アフバール』に対して、以下の通り述べ、アラウィー派イスラーム最高評議会の意義を強調した。
この措置は長らく待ち望まれていた。なぜなら、シリアでは前体制の統治下において、アラウィー派が評議会や集団を設立することが禁止されていたからだ。
この宗派には1946年まで評議会や宗教的指導機関が存在していたが、当時のフランスの指示により解体された。また、アラウィー派の最後の宗教的指導者でありイマームであったのは、2002年に逝去したサーリフ・ナースィル・ハキーム師である。
この措置の重要性は、シリア各県の代表を通じてアラウィー派の人々を結集し、前政権の政策によって深まった分裂や分散の状態を解消することにある。
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