SANAによると、国民対話大会準備委員会は情報省本舎で記者会見を行い、対話会合の成果にかかる声明を発表した。
委員の1人であるフダー・アタースィー氏によって読み上げられた声明の内容は以下の通り。
国民対話大会に向けた準備の一環として、シリア国内のすべての県で30回以上の会合が行われ、シリア社会の多様な構成主体が代表されることを保証した。
移行期間に相応しい暫定憲法宣言の発表、同期間に適した経済計画の策定、政府機関の再構築、市民の機関運営への参加、治安と安定の強化の必要が再三にわたって求められた。
意見の相違はあったものの、多様性がシリア人が対話し、共存する能力を示す健全な兆候とみなされ、旧体制が押し付けようとしたものとは異なり、多様性こそがシリア人の力の源であるとの念を強めた。
対話は単なる大会や過渡的な取り組みではなく、国民的課題を段階的かつ責任を持って解決する持続的なアプローチであり、我々は、会合を通じて、シリアのさまざまなエリートの中で、高度で責任感のある愛国的な精神があり、それが国民対話大会の意義と準備作業を支持していると明確に感じ取った。
大会は実務的な性格を有し、それは、本委員会が様々な社会階層と行った会合から抽出された問題を扱う活動や専門的な作業部会を含むことになる。各部会には専門家や関心を持つ人々が参加し、深い議論を行い、実現可能な解決策を見つけることになる。
この大会は、長い国民的な道のりの第一歩であり、そこでは、シリアの新しい国民アイデンティティを構築するための継続的な行動が求められ、国民の平和を守り、シリア国民の犠牲に相応しい未来への期待が実現される。
会合を通じて、我々は、シリア人の間に広範な合意が形成され、それによって委員会の作業が円滑になり、移行正義、憲法制定、制度改革、経済改革、シリアの領土の一体性、基本的な自由、個人の自由、政治的自由が優先事項であることを感じ取った。
約4000人の男性・女性が会合に参加し、さまざまな意見を聴くため、多くの対話を行った。委員会はそこで、2200以上の意見に耳を傾け、700を超える書面での意見を受け取った。
この努力に貢献し参加したすべての人々に謝意を示し、シリアとその未来のためにすべてのシリア人がこの過程に参加することを呼びかける。
また、記者会見のなかで、ハサン・ダギーム報道官は以下の通り述べた。
本日より、シリア国内外の大会参加者への招待が始められ、その後、会議の開催地が決定される。 国民対話(大会)の勧告は、単なる助言や形式にとどまらず、憲法宣言、経済アイデンティティ、制度改革計画の策定の基盤となる。 委員会は批判を踏まえて、そのプログラムを修正した。会合はさまざまな階層、とりわけ東部地域の階層を含むかたちで開催され、犠牲者の遺族、富所素は、逮捕者をも代表することになる。 移行政府の樹立は、国民対話の過程とは必ずしも同時並行で行われる必要はないが、国民対話(大会)開催後に行われ、会合で提案された内容を有効に活用できるようになる。
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