憲法宣言起草法務委員会が声明、活動目的を発表(2025年3月3日)

SANAによると、憲法宣言起草法務委員会が声明を発表した。

声明の骨子は以下の通り。

  • 2012年にアサド体制が制定した憲法が廃止されたことによって生じた法的空白のもと、移行期を統制し、国家の安定と再建に向けた道筋を示す憲法宣言の起草が必要となった。これは恒久憲法の代わりになるものではない。
  • 憲法宣言の正当性は、国民対話大会および(シリア革命)勝利(宣言)大会に基づいている。そこでは、シリア国民のさまざまな構成要素が、移行期を統制し、統治の基本原則を定め、権利と自由を保障する法的枠組みの必要性について合意した。
  • 憲法宣言は、シリアにおける移行期の運営を目的とした法的文書であり、三権(立法、行政、司法)の権限を定める。
  • 憲法宣言は、統治体制の基本原則を定め、この重要な時期における国家運営の柔軟性と効率性を担保し、政治的、社会的統合と領土の保全を維持することを目的とする。
  • 本法務委員会は、国益を実現し、移行期の要請に適合するよう、憲法宣言に盛り込まれるべき主要な原則と条文を検討した上で、その草案を起草する責務を担う。
  • 本委員会は、国民対話大会における憲法制定ワークショップで行われた議論や対話からアイデアを抽出することに努める。
  • 起草作業が完了次第、本提案を共和国大統領府に提出し、法と制度に基づく新たな時代を築くための一歩とし、より安定し、公正なシリアへの移行を実現することを目指す。

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